コラム
2024年8月26日 当院での取り組み紹介~~急性心筋梗塞と悪玉コレステロール(LDLコレステロール)~~
テレビや新聞、健康診断等で一度は聞いたことがある「悪玉コレステロール(LDLコレステロール)」、実は患者さん一人一人で下げるべき目標値が異なります。急性心筋梗塞を発症した、治療した患者さんはLDLコレステロール<70mg/dl(70㎎/dl未満)が目標となっており、一般的な患者さんに比べて低い数字を維持することが推奨されています。
従来の通りの内服薬だけでLDLコレステロール<70mg/dlを達成する、維持することは容易ではなくその達成率は約4人に1人であることが知られています。
そのため当院では内服薬だけではなく、必要時、皮下注射薬を併用することでより確実にLDLコレステロール<70mg/dlを達成することを勧めております。
2024年7月31日現在、 LDLコレステロールを下げるための皮下注射薬は「レパーサ(エボロクマブ)」、「レクビオ(インクリシランナトリウム」の2種類が認可されております。
それぞれ作用機序は異なるもののLDLを強力に下げることが確認されている薬剤であるため、用法、薬価等を患者様と相談をしながら、一緒に投与について考えております。
2024年1月~2024年7月末現在で、両薬剤を合わせて50名以上の患者様が投与を希望されており、良好なLDL値を維持できております。
しかしながら、内服薬だけではなく、皮下注射薬を併用することに抵抗感もあるかと思われますので、投与について不安や疑問、ご希望がございましたら遠慮なくご相談ください。