禁煙治療

禁煙治療

禁煙治療とは

喫煙は、肺がんをはじめとするほとんどの臓器のがんや、脳卒中・虚血性心疾患といった循環器疾患などの原因となることが知られています。また、35歳の人が70歳まで生きている確率が、タバコを吸わない人で81%なのに対し喫煙者では58%と、喫煙を続けることで寿命が短くなり、さらには、早く禁煙をすればするほど、寿命を取り戻せることもわかっています。また、夫の喫煙で、「タバコを吸わない妻が肺がんになるリスク」は約2倍になるなど、受動喫煙の問題もあります。
しかしながら、禁煙を試みたものの失敗したという人は少なくないでしょう。それは、意志が弱いからではなく、治療が必要な「ニコチン依存症」という病気だからです。タバコに含まれるニコチンには強い依存性があることから、禁煙には意志の強さではなく、医師の適切な知識が必要となります。禁煙治療では、正しい治療薬と体質や生活習慣に合ったアドバイスによって、患者さんが体内にニコチンを入れなくても生活できるようになることをめざし、治療を進めていきます。

治療方法

約12週間で5回の診察を受けていただきます。初回の診察で喫煙状況などをヒアリングし、健康保険で治療ができるかを確認した後、禁煙治療が始まります。患者さんは2週間ごとの通院で禁煙補助薬の処方や呼気一酸化炭素濃度の測定、禁煙に向けたアドバイスなどを受けながら、3ヵ月後の禁煙治療終了をめざします。
当院では、患者さんの禁煙継続をより確かなものとするために、心理的な依存の点にも留意しながらサポートをしています。