コラム

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2017年9月7日 突然死の予兆(5)関連痛

胸痛のコラムで解説した通り、突然死には予兆があります。
痛みの症状として胸痛を挙げましたが、今回は「関連痛」の症状について紹介します。

関連痛の症状とは

なんらかの心臓のトラブルで胸痛を起こすと、痛みを感じる知覚神経が混乱をきたし、一見関係のなさそうな場所に痛みを感じることがあります。
背中や肩、あご、歯といった胸部の周辺に多く、これは胸痛に関連するという意味で、「関連痛」と呼ばれます。

裏を返せば、胸部以外に痛みがあっても、胸部は特に痛みも不快感もないのであれば、心臓の病気によるものではないといえます。
人によっては、胸痛よりも他の部分の痛みや不快感を強く覚える場合もありますが、胸はまったく気にならない、という人は、心臓の病気ではまずいません。
胸痛に加えて、肩も痛い、あごも痛い……というのが一般的です。
テレビやインターネットの情報で「肩の痛みは狭心症のサイン」と知り、もしかしたらと心配して受診にこられる人もいますが、肩だけが痛いのであれば心臓ではなく、別の疾患を疑うべきと考えます。

なお、心臓が悪い=「左側の痛み」、とばかりもいえません。身体の右側が痛むことも多々ありますので、左右にこだわらず、おかしいなと思ったら早めに受診しましょう。