コラム

コラム

2017年9月6日 突然死の予兆(4)むくみ

胸痛のコラムで解説した通り、突然死には予兆があります。
予兆の中には、日常でも多く起こり、異変に気付きにくいものもあります。

今回は、突然死の予兆として「むくみ」の症状について紹介します。

むくみ

心臓のポンプ機能が低下すると、下半身を中心にむくみが見られることが多くあります。

血液は、酸素や栄養を全身の細胞へ運ぶ役割のほか、不要物を回収する役割も担っています。
回収された不要物は、腎臓に送られ、そこで尿として排出されるのです。
そのため、心臓のポンプ機能が落ちて血液のめぐりが悪くなると、不要物が腎臓にうまく送られなくなるため、つくられる尿の量も減少します。

口から摂る水分量は同じでも、排出される水分量が少なくなれば、その差は体内にたまります。
こうして余分な水分が身体にたまり、むくみとなってあらわれるのです。

むくみ自体は、健康であってもよくあることです。
長時間立ちっぱなしで、夕方に足がパンパンになったという経験は珍しくないでしょう。
一般的には、夕方にむくんでいても、一晩寝て翌朝には解消していれば、まず、病気が原因となっている心配はありません。
病気でむくんでいる人は、寝ても改善せず、朝から晩までむくんでいるのが特徴です。

また、病気によるむくみであっても、すべて心臓が悪いわけではなく、中には肝臓や腎臓の疾患が原因でむくんでいるケースもあります。
いずれにしても、一過性ではないむくみがある場合には、一度、内臓の検査を受けてみるほうがいいでしょう。

心臓の病気でむくんでいる場合、通常は呼吸の苦しさといった、ほかの特徴的な症状も出ています。
むくみに加え、階段で息切れするようであれば、心臓を疑って検査を受けてください。