カテーテル治療

カテーテル治療

カテーテル治療とは

動脈硬化などにより狭くなってしまったり(狭窄)、ふさがってしまったり(閉塞)して血流が悪くなった動脈を広げて、血流を回復させるための治療です。
実際の治療では、カテーテルと呼ばれる直径2mm程度の細い管を、手首や足のつけ根から血管内に挿入し、狭窄の部分まで進めた後に血管造影を行います。血管造影で狭窄の程度を確認した後、カテーテルを通じて挿入した「バルーン」と呼ばれる風船や「ステント」と呼ばれる金属の筒で血管を広げ、悪くなっていた血流回復をめざします。処置中はわずかな痛みや違和感だけで、かかる時間は1時間から長くても3時間程度と患者さんへの負担も少ない治療方法です。
当院では、狭心症や心筋梗塞に対する経皮的冠動脈インターベンション(PCI)、閉塞性動脈硬化症に対する経皮的血管形成術(PTA)、腎血管性高血圧に対する経皮的腎動脈形成術(PTRA)を、10年以上の経験を持つベテラン医師たちが、その知識や経験、技術を生かし、安全で確実なカテーテル治療をめざし取り組んでいます。

検査方法/治療方法

1.経皮的冠動脈インターベンション(PCI)

狭心症や心筋梗塞の治療で用いる方法です。手首の血管よりカテーテルを挿入し、心臓の血管(冠動脈)まで進め、造影を行います。造影によって確認された狭窄部分にガイドワイヤーと呼ばれる針金を通過させ、それに沿ってバルーンと呼ばれる風船のついたカテーテルやステントと呼ばれる金属の筒を搭載したカテーテルを狭窄部分に進めていき、血管を広げます。
以前は、治療した狭窄部分が再狭窄してしまうことがありましたが、最近では、内側に再狭窄を抑制する薬が塗られている薬剤溶出性ステント(DES)により、再狭窄の心配もほとんどありません。

2.経皮的血管形成術(PTA)

閉塞性動脈硬化症の治療で行うのが、経皮的血管形成術(PTA)です。大腿動脈から挿入したカテーテルを下肢血管まで進め、造影を行います。造影によって確認された狭窄部分にガイドワイヤーと呼ばれる針金を通過させ、それに沿ってバルーンと呼ばれる風船のついたカテーテルやステントと呼ばれる金属の筒を搭載したカテーテルを狭窄部分に進めていき、血管を広げて血流を回復させます。

3.経皮的腎動脈形成術(PTRA)

腎血管性高血圧の治療では、経皮的腎動脈形成術(PTRA)を実施します。腎血管性高血圧とは左右どちらか、もしくは両側の腎動脈が狭窄しているために血圧が高くなっている状態のため、その原因である腎動脈狭窄を治療するのです。実際の治療では、カテーテルを腎動脈まで進めて、腎動脈造影を行います。造影された狭窄部分にガイドワイヤーを通過させ、それに沿ってバルーンと呼ばれる風船のついたカテーテルやステントと呼ばれる金属の筒を搭載したカテーテルを狭窄部分に進めていき、血管を広げて血流回復をめざします。